なかなか本題に入れません・・・(苦笑)
内容が専門的になりすぎて脱線しまくってますが、
魔女狩り!
から連想が止まらなくなってしまい・・・
精神科医の間でも、意外に知られていませんが、
魔女狩りの終焉と近代精神医学の成立
には深い関係があります。
前回のブログで指摘したように、魔女狩りによって、少なくとも数十万人、多く見積もって1000万人近くの人々が火刑台にのぼったと推定されています。
容易に想像がつくでしょうが、3-4世紀に及んだ魔女狩りは、
精神病者狩り
から始まりました。
そこから、次第に、ありとあらゆる人間を対象にするように広がっていったわけです。
ここで留意しておくべき点は、この迷信と残虐の魔女狩り現象は、
合理主義とヒューマニズムに満ちあふれたルネサンス最盛期に行われた
また、これを牽引した人々が、無知蒙昧な町民百姓などではなく、
法王・国王・貴族、一流の学者・裁判官・文化人であった
ということです。実に皮肉ですね。
人間の理性の矛盾
を感じずにはいられません。
さて、この魔女狩りですが、市民階級が経済的主導権を握るのと平行して終息に向かい、
産業革命とフランス革命
を境に決定的に廃絶されました。

上の絵は、近代精神医学の創始者と目されているピネルが、フランス革命時代に、
鎖につながれていた精神障害者を解放
新しい時代を画する象徴的な行動として取り上げられ、精神医学の教科書などの最初をしばしば飾っています。
これまで魔女として扱われていたものが、
精神病者も人間として処遇するべきである
という当たり前のことが発見されたのです。
そして、これを境に、精神疾患が、精密な臨床観察や病理解剖・統計学などの手法を用いて、急速に記述され認識されるようになりました。
さて、最後に付記すべきことは、この時代になって初めて、
正常/異常という対観念が発生した
それまでは、どれだけ神に近いか、ということだけが問題だったのですね。
しかし、この観念の発生自体も、現代哲学者ミシェル・フーコーなどを筆頭に、今や「狂気の排除」であるとして批判の対象にもなっています。
実に複雑ですね。
明日に続きます・・・笑


by パンダマン
虐待は世代間で伝達する